ミニ解説（173)

21世紀の新農薬（79）アミカルバゾン

アミカルバゾン（商品名：ゾネレート顆粒水和剤）はトリアゾロン系の除草剤で、バイエル社が創成した。その後、アリスタライフサイエンス社にライセンス供与された。我国では、 アリスタ社とエス・デイー・エスバイオテック社が共同開発し、芝、緑地帶、家庭園芸分野で開発がすすめられている。アミカルバゾンの初年度登録は平成28年11月で、芝における発生 初期の一年生、多年生広葉雑草の防除を対象としている。アミカルバゾンは、単剤のほかにトリアジフラム、カルブチレート、ブロマシル、フルボキサムなどの除草剤との混合剤が登録 されている。アミカルバゾンの作用機構は、光化学系IIのタンパクに結合して電子伝達系を阻害する。土壌中半減期は、約32日（畑植壌土）で、ラットに対する急性経口毒性は、 LD50:1300 mg/kg, 急性経皮LD50値は>2000 mg/kg、ウサギに対する皮膚刺激性は認められないと報告されている。